FilmLightの最新のBaselightシステムがドルビーのHDR推進の新しいエンジンに
【2016年2月4日 ロンドン発】FilmLightは、長年の顧客で技術パートナーでもあるドルビー(Dolby)に最初のBaselight Xのうちの一台を納品したと発表しました。Baselight Xは、最新のBaselight製品で、最も進化したハードウェアを採用し、最も要求度の高いプロジェクトに対応するため、並外れたパワーとパフォーマンスを持つように設計されています。ドルビーは、この新しいBaselight Xを同社のBurbankの施設において、Dolby Visionのマスタリング・スイートで使う予定です。
ポストプロダクションにおけるより高い解像度と品質の必要性、さらにより高いダイナミックレンジと拡張したカラーガマットに対応するため、Baselight Xではそのアーキテクチャーを一新しています。システムは、6式のプロセスGPUに加えて、波形モニターとベクトル・スコープのリアルタイム表示を含むユーザーインターフェースのための7式目のGPUを搭載しています。これにより、複雑なグレーディングと特殊効果、マット・チャンネルを含む複数のレイヤーであっても、リアルタイム再生と処理を達成しています。
Baselight X
Baselight Xは、内部の画像処理エンジンに直結した巨大な超高速ストレージを搭載し、4K 4096 x 3112 16bitのフィルム・スキャンを再生し同時にその結果をディスクに書き込むというドルビーのニーズに取り組んでいます。
ドルビーとFilmLightは、長いコラボレーションの歴史を刻んでおり、BaselightはDolby Visionのマスタリングを実現する最初のグレーディングシステムにも採用されました。ドルビーの開発部には実際4式のBaselightがあり、そのうちのBaselight EIGHTをBaselight Xの拡張されたパワーにアップグレードします。これにより、ドルビーのカラリストもカラーサイエンティストも、高解像度、高ビット深度のHDRグレーディングとフィニッシングのための究極のリアルタイム制御を手にすることができます。
Baselight X の6式のプロセスGPU
「ドルビーの展望は、劇場と家庭の両方で、一般消費者の動画像体験を変えることです。私たちはBaselightを使って、高いダイナミックレンジと拡張したカラーガマットによるこの新しい体験を研究し、開発していきます」と話すのはドルビーラボラトリーズのカート・ベルマーさん(Curt Behlmer, SVP, Content Solutions & Industry Relations, Dolby Laboratories)です。さらに「私たちがこの新しいポストプロダクション技術をフィルムメーカーに公開すれば、彼らは高品質とリアルタイムのパフォーマンスに期待を寄せます。私たちは、FilmLightとの緊密な関係の中から、各ツールを最適化し、彼らの期待に応える製品づくりの一助になれることを喜ばしく思っています。私私たちのこの新しいBaselight Xを使って、現在進行中のDolby Visionコンテンツの開発を進めたいと思います」と話しています。
Baselight Xは、ドルビーの他、米国内の2社のユーザーも購入しており、NAB2016では、公式の展示が行われる予定です。